おはようございます!
今朝も笑顔満開、お元気で朝をお迎えでしょうか。
鹿児島県奄美市で、懐かしい飲み物に出会いました。
「みき」という、お米、砂糖、さつまいもを発酵させた白い飲み物です。
「みき」・・沖永良部島では「ミショウ」と呼ばれていました。
その頃の「ミショウ」は一升瓶で作られていて、
誰かが持ってきてくれていたのか、いつも家にあり、
幼い頃から、夏の暑い時期によく飲んでいました。
少しトロッとしていて、甘みと、少しの酸味がある、子供にも最高の飲み物でした。
「ミショウ」は、大好きな祖父を思い出す飲み物でもあります。
医者をしていた祖父は、往診に行く時、
一緒に行きたいという私を、いつも連れて行ってくれていました。
3~4歳の私。
じっとしないで走り回る私の子守役で、看護師さんもいつも一緒に。
ですが、昭和26年8月16日、
その日の往診に、祖父は何故か私を連れて行ってはくれませんでした。
祖父にとって初孫の私。
目に入れても痛くない・・そんな可愛がり方だったそうですが。
その日、祖父はグルグル回る診察椅子に、着物の帯で私を縛って、
「順子の大好きなミショウを飲んで待っていてね」と。
祖父の乗った車は、その日若者が運転していたそうです。
往診帰りに車が脱輪し、祖父は外に投げ出され、その上に車が・・
担架に乗せられて虫の息で帰ってきた祖父の姿、
みんなが泣いている様子を、朧げながら記憶しています。
奄美空港で見つけた「みき」。
冷蔵の棚に並んでいた2本を購入。
すぐに売り切れる、人気の品だそうです。
私が飲んでいたものよりも砂糖の甘さが強かったのですが
(今思うと、当時のものは甘酒のような甘さでした)、
懐かしい「ミショウ」の味でした。
人間の記憶って、不思議ですね。
「みき」を見つけただけで、幼い頃にタイムスリップ!
あの時、いつものように一緒に往診に行きたいと泣く私を
大好きな「ミショウ」でなだめ、置いて行った祖父・・
人間には予知能力があるのでしょうか?
祖父がそうしてくれたお陰様で、今、私が生きています。
そんなことを思い出す、奄美空港での「みき」との出会いでした。
みなさんに、今日も嬉しいことがありますように!
村山順子
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